最近だとホスト依存症についてよく聞くが、ギャンブルでも酒でも依存症はみんな似ている。
うちの相方は、どんなに仕事が忙しくてもスマホゲームをやってしまう依存症だ。
本当のところは体験してみないとわからないし、どれが一番怖いのか知らない。
でも体感的にSNS 中毒のクセの強さは際立っている。
SNSはブログとは異質なツールで、ブロガーだったらやらない著作権侵害も「再投稿」として「合法化」されている。
依存していると出てくる「高揚感」だけでなく、「群集心理という(声が大きくなる)恐ろしいやつ」も生まれてくる。
人によっては属しているグループの繋がりにも依存するようになり、その中で存在感を示したり、他者に影響を与えたりすることに快感を得る。
炎上騒ぎもしばしばだし、誹謗中傷案件も毎日のように繰り広げられる。
SNSをやっていなかったら起きていなかったかも知れない、現実の事件もある。
私がSNS に否定的なのは、ある知人がそこで政治活動をしているのを知ってからだ。
裕福な家族経営の会社の後継者で、後に趣味の分野を広げたようなビジネスも始めたやり手でもある。
彼はネット上で「都市伝説」みたいに語られていた「えげつないこと」もやっていた。
法の枠内であり、表現の自由だからというには悪質すぎるようなことだ。
逆に「本当のこと」なのに、(件の知人が加わっていた政治勢力の)数と金の力によって削除されたり訴訟を起こされたりしているのもあった。
その中には「都市伝説」みたいにキワモノのように扱われていた話題もあった。
鈴木エイト氏が世間に周知されるようになる前の話だ。
そんなことは分かっていたが、私は「あること」についての情報収集のため、久しぶりにしばらくの間、巨大SNS に網を張った。
結果としては、専門のジャーナリストが署名入りで発表している著作物に書かれた事実をなぞる、いくつかの事実が拾えただけだった。
「収穫なし。SNS なんかやめておけ。」
心の中でそう思った時、ある新しいアカウントが熱心にリプするようになってきた。
アカウント名は本名のようで、顔写真も本人らしい。
「はじめまして」「こんにちは◯◯さん」「こんばんは◯◯さん」
正直言って、SNSでのこういうフォロワーはあまり得意ではない。
気楽に好きなこと言って、気楽に絡みたいタイプからしたら「わずらわしい」と感じてしまう。
「彼女」はアカウントを作ってからの1ヶ月間で数百のアカウントをフォローし、その半分ほどのフォロワーを獲得した。
ほぼ一日じゅう投稿しているようだった。
「彼女」はとある民事上のトラブルを抱えていた。
法的に係争中のため、詳細について投稿することができないようだった。
制約はあったがトラブルによって受けた「被害」について訴え続けた。
無数のアカウントとの繋がりを驚異的なスピードとコミュニケーションスキルによって獲得していった。
彼女が投稿した内容には一貫した真実味があり、信憑性が感じられた。
だから他の同じ経験を持つ他のユーザーの共感を呼び、SNS特有のエモーショナルな連帯感が生まれていた。
そんな界隈を醒めた目で眺めつつSNSからの撤収を決めたある日、彼女からDMが送られてきた。
そこに記されていたのは、時事問題に絡む非常に興味深い内容だった。